2型糖尿病

2型糖尿病とは

遺伝的要因によるインスリン分泌の減少と、生活習慣の乱れに伴う環境的要因によるインスリン抵抗性が相まって、インスリン値が不足に陥ることが原因で発症します。糖尿病と呼ばれる場合、この2型糖尿病を指すことが多く、最も発症が多いタイプとされます。2型糖尿病の罹患者は、生活習慣の悪化だけではなく遺伝的要因を持っているとされ、もともと糖尿病になりやすい体質だとも言われています。

2型糖尿病の原因

2型糖尿病の原因は、インスリン分泌量の低下とインスリン抵抗性(インスリンが効きにくい)こととされます。主に、食事を始めとする生活習慣の乱れ、肥満、過度のストレス、遺伝などが挙げられます。具体的には、以下の通りです。

  • 飲み過ぎ・食べ過ぎ
  • カロリー過多の食事
  • 運動不足
  • 肥満
  • 不規則な生活リズム
  • 睡眠不足

など

2型糖尿病の症状

主な2型糖尿病の症状として下記のようなものがあります。

など

2型糖尿病の合併症

高血糖状態が長く続くと、血管を傷つけたり、細い血管を詰まらせたりします。血流が滞り、血管から物質が漏れ出るようになってしまいます。糖尿病3大合併症とも呼ばれる、糖尿病網膜症・糖尿病腎症・糖尿病神経障害などの発症リスクが高まります。

糖尿病網膜症

血糖値が高い状態が長く続くと血管が傷つけられ、次第に網膜の毛細血管に障害が起こり、重篤な場合は視力低下や失明に至ってしまいます。自覚症状がないまま病気が進行するため、眼底出血を起こして突然に失明に至ることがあります。

糖尿病腎症

高血糖が続くことで腎臓に障害が起こり、腎不全となると腎臓透析をしなければならなくなります。日本人における人工透析導入の約半数以上が、糖尿病腎症によるものとされています。

糖尿病神経障害

糖尿病発症から約6年と、三大合併症のうちでは比較的早期に進行します。神経障害によって、足の痺れやつり・冷感・排尿障害・排便障害・ED・足の感覚低下・足の潰瘍・足壊疽などを引き起こします。重篤な場合は、足の切断に至ることがあるため注意が必要です。

2型糖尿病の検査

血液検査を行い、血糖値及びHbA1cを測定します。また、尿検査を行って75g経口ブドウ糖の量を調べます。陽性が出た場合は、糖尿病の進行を想定しておきます。

Hba1c

2型糖尿病の診断基準

血糖値・HbA1c・75g経口ブドウ糖負荷試験によって診断します。診断は以下の通りです。

  1. 朝の空腹時血糖値が126mg/dl以上
  2. HbA1cが6.5%以上
  3. 血糖値(時間指定なし)が200mg/dl以上
  4. 75g経口ブドウ糖負荷試験の2時間値が200mg/dl以上
  5. 朝の空腹時血糖値が110mg/dl未満
  6. 75g経口ブドウ糖負荷試験の2時間値が140mg/dl以上
  判定
①~④のうち1つ以上該当する 糖尿病型(再検査が必要)
①~③のうちいずれか+④に該当する 糖尿病と診断(再検査は不要)
⑤及び⑥に該当する 正常型
①~⑥のいずれにも該当しない 境界型

2型糖尿病の治療

2型糖尿病の治療は、基本的に食事療法と運動療法を行います。食事療法と運動療法を行っても効果がなかった場合は、薬物療法を検討していきます。

食事療法

患者様の年齢や性別、運動や生活習慣から適正カロリー摂取量を決めて、食事療法を行います。食べられないものが増えるというわけではないのでご安心ください。長く継続できるように無理なく行っていきます。

糖尿病の食事療法

運動療法

適度な有酸素運動や筋力トレーニングを行います。無理のないウォーキングや軽いジョギング・水泳などがお勧めです。筋力トレーニングでは、自宅で長く継続するために、楽しみながら運動できるメニューがお勧めです。

糖尿病の運動療法

薬物療法

食事療法や運動療法を行っても十分な効果がなかった場合、インスリンやGLP-1受容体作動薬の注射治療、経口血糖降下薬の内服治療を行います。

糖尿病の薬物療法

わせ

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